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里山・中山間の町はどんな土地の使い方をしていたのか?

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どうもこんにちはぺいです。

今回のテーマは、タイトルにもある通り、

里山・中山間の町はどんな「土地の使い方」をしていたのか?です。

卒業設計で中山間の敷地を扱う人、循環する持続可能なシステムを提案したい人なんかは参考になるんじゃないかなと思います。

ではでは、早速見ていきたいと思います。

里山の土地の使い方」ってどんな感じだったの?


参考文献はこちら。養父志乃夫『里山里海』(2016、勁草書房)

なんで「里山の土地の使い方」に注目するのか?

じゃあ、早速見ていきましょう。

ただ、本題に入る前に、簡単に「なぜ、里山の土地の使い方が町づくりのヒントになるのか?」てなところを疑問に思ってる方もいると思うんで、簡単に触れておきたいと思います。

なぜ、今昔の里山の暮らしを顧みるのか?なぜ注目されているのか?

ざっくり簡単に言うと、里山・中山間の町が循環型の町だったからです。

地域内で資源を循環させることができていた里山には、資源を枯渇させない工夫だったり、モノをリサイクル仕組みだったり、そんなものがたくさんあります。

そんなところから

「海外からの輸入だったりに頼ってるこのままの生活で俺らって大丈夫なの?」

っていう現代の「持続可能?」問題の参考になるのではないか?と考えられています。

そんなところで、今回はまずそんな里山の「土地使い方」の形についてみていきたいと思います。


里山にあった「土地の使い方」

里山では基本的に自分たちに必要なものっていうのは自分たちの身の回りから採集しなきゃいけなきゃいけなかったんで、その目的に応じて様々に土地が利用されてきました。

じゃあ、具体的にどんな場所が必要だったのか?

そのためにどんな風に土地を利用していたのか?

それを行う土地の場所どうやって土地を決めていたのか?ってところを解説していきたいと思います。

場所の選び方

これから土地の利用の仕方について解説していくんですが、まずはざっくりどんなふうに土地が選ばれていたのか?

その選定ルールについて簡単に触れておきたいと思います。

どんなふうに土地が選ばれていたのか?の選定ルールというと堅苦しいですが、

例えば、水が流れてきやすい場所には畑や水田を置いて、あんまり利用することのない放牧地は自分の家よりも遠くに置こう。

といったように、単純に目的に応じてどんな場所だったら使いやすいか?という選び方の話です。

で、その「選び方」は基本的に①利用頻度②地形の緩急③利水難度④土質や土壌の乾湿あたりになってます。

私たちが家を選ぶときに駅に近い、緑が多い、職場に近いなどを気にするのと一緒な感じですね。

考えてみればめちゃくちゃシンプルで、自動車なんかがなかった時代なんで、まずどれくらいその場所を使うのか?っていう利用頻度は重要だと、さらに、陽水するような機械もないし、ためておくような大規模なダムもなかったんで、如何に自然の地形を利用することができるか?っていうところが重要なファクターだったというわけですね。

そんなところを踏まえながら、土地利用の仕方について見てきます。

1.食料が必要。→【農地】

まずは、農地です。

当然のことながら人が生きていくためには、米を作る、野菜を育てるって言ったように食料を作るための水田や畑っていうのが必要になりますよね。

で、それらがどういう場所にあったらいいか?っていうと、家から近いこと ②(汚)水があること ってあたりが条件になってきます。

なぜか?

というと、まず、自分たちの畑・水田を荒らされんように、ってことで見守りが必要なので屋敷から近いほうがいいでしょうと。

んで、昔は家畜や人の糞尿が肥料になったので、それが自然に流れこんでくるような屋敷よりも標高の低い位置がいいだろう、

ってことで、屋敷に近く、標高が低い土地が選ばれました。

2.燃料・材料が必要。→【薪炭林・用材林】

次に必要だったのが、燃料だったり、材料ですね。

考えればすぐわかるんですが、ご飯を作るのにも暖を取るのにも燃料が必要ですよね。

で、他にも、農業するための農具だったり、自分たちが住む家だったり、何かしら物を作るときに用材が必要になってきます。

それらに必要な木をとるための土地が、「薪炭林・用材林」です。

この「薪炭林・用材林」が具体的にどう使われていたのか?というと、

定期的な木の伐採

動物の捕獲

ですね。

そして、じゃあそれがどこにあったのか?

というと、用材・燃料に使う木の落葉落枝、つまり、落ちる葉っぱや折れた木などがミネラルになるんで、農地よりも上の方に位置しました。

3.みんなで使う森林。→【入会地】

入会地ってのは集落全体が共同で使う森林の事です。

入会地の用途は様々で、集落からの距離によって用途は変わっていました。

宮城県旧鬼首村の事例をとって見てみると、

集落から近い場所では、年三か月間ほど、刈敷をとる場所になっていて、

集落から遠い外回りでは、年一日だけの草刈りに利用され、

その間では年二か月間ほど放牧に利用されました。

こんな感じで、一言にみんなの森林といっても、「集落からの距離」によって用途は変わっていました。

どんな使われ方があったのかな?ということで、入会地の用途を簡単にみてみます。

3’.放牧するための場所。→【牧野】

牧野は採草または放牧を目的に使われる土地です。主な目的が林木育成が目的ではない土地の事を言います。

3’’.採草する場所。→【採草地】

採草地は文字通り、採草を目的とする土地で、意図的に林木の育成がされません。

そんな風に見通しがよく動物が入ってきてもすぐわかるんで、農地と薪炭林などの間に配置され、鳥獣被害を食い止める役割も持っていたそうです。

でまとめると、こんな感じになります。

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